ホグワーツは今、ある1つの行事について密かに盛り上がりつつあった。

年に1回、しかし毎年行われるとは限らない大イベント。

そのことを聞いた男子ほとんどがまずスリザリンの・・いやホグワーツの美女、を思い浮かべた。

が、そのあとにあの教師2人も思い浮かべ、溜息をついた。

 

 

Reverse harem ―第3ラウンド―

 

 

「「ダンスパーティー?」」

「らしいですよ〜」

 

ここはルーピン教授の自室。

2人の教師と今やホグワーツの美女と謳われるの姿があった。

あの日以来。

あの「3人で慎ましくお勉強会」以来、3人はよくここでお茶をするようになった。

ルーピンは反対したのだが、スネイプが「薬を作らない」と脅すので仕方がない。

だからと言ってスネイプだけだとが「ルーピン先生は〜?」と言うので仕方がなく3人なのである。

話は戻るが、ダンスパーティー。

これは隅におけない重大な一大イベントである。

「それは本当かい?。」

「はい。さっきダンブルドア先生が通りすがりに・・・

 

『♪今週の土曜はダンスパーティ〜、男女が触れ合うダンスパーティ〜、略してダンパ〜、

ハリーポッター4巻でぇ〜、ハリーは緊張のあまり〜ダンパティとぉ言っていた〜。舌足らずがなんとも言えず〜

今日の夕食で発表するかの〜楽しみじゃ〜楽しみじゃ〜

わしも誰かと踊ろうかの〜スリザリンの名高き美女なんかと踊りたいもんじゃ〜誘ってくれんかのぉ〜♪』

 

ってスキップしながら歌ってました。
学校中回ってるみたいですよ?だから生徒はほとんど知ってると思います。
みんなそのことについて話してましたから。」

 

なんたることだ。ダンブルドアも何気にを狙っていたとは。

しかも誘わせようとしているあたり、卑怯な奴である。

それにしても教師は知らされていないのに、生徒のほうが先に知るだなんて、なんて学校だ。

「ダンブルドア先生も踊りたい年頃なんですねv」

年頃って・・・・・。

もしかして天然ボケか?

「それにしてもスリザリンの美女って誰なんですかね?同じ寮なのに・・同学年かな・・?」

なんてこった!オーマイガッ!!

は自分がスリザリンやホグワーツの美女と言われていることに気付いてなかったらしい。

だが、この2人にはそんなの会話は耳に入ってなかった。

 

 

 

―自分がもし(ミス・)と踊れたら・・・―

 

 

 

いつもとは違うウエストの締まったドレスに身を包む

そんな姿で笑いかけてきたら・・・。

 

そう思うだけで「ほぅ・・」と溜息が出てしまう。それも仄かに頬を紅潮させて。

2人はお互いに一瞬睨み合いに質問攻めをした。

はもうパートナーは決まってるのかい?」

「えっ・・そんな決まってるわけないじゃないですか!!」

「そうか。では、誰か誘う予定はあるのかね?」

「さ・・・誘うなんて・・そんな・・・」

「じゃあ、誰かに誘われてるってことは?それで実は答えようかどうしようか悩んでるってことは?」

「先生!なんなんですか?私みたいなのを誘ってくれる人なんていませんよ!!」

「ほう・・・。本当にそうかね?」

「はい。だから・・・私は踊る気はないんです。」

「「何!?」」

「だって、相手がいないのにどうやって踊れっていうんですか?だから踊りを見てるだけでいいんです。」

ちょっと拗ね気味に言う

その態度に2人は頬を紅潮させた。

ルーピンはコホンと小さく咳払いをして意を決したように言った。

「じゃあ・・・誰か・・誘いたい人とかいるのかな?」

「ぇ・・・///」

 

 

どーん

 

 

この乙女の反応。

誰か、誘いたい人がいると確信した2人はどーんというような効果音が聞こえてきそうな顔をした。

正気を取り戻したスネイプが問う。

「ミス・。答えたまえ。いるのかね?いないのかね?」

2人は身を乗り出し真剣なまなざしでを見つめた。

は頬を赤くさせ小さく「・・います」と答えた。

 

誘いたい人=好きな人

 

この式が即座に頭の中に浮かんだ。

「でも!でもいいんです!!絶対誘えない!!わかってるんです!」

絶望的な表情でルーピンが言った。

「じゃあ・・もし誰か、その人以外に誘われても即OKを出しちゃったりもする?」(なんだこの口調・笑)

「そうですね・・・多分。」

 

 

そうですね

そうですね

そうですね

 

この言葉に2人は一瞬目が輝きそして互いに睨みあった。

2人が怖いのは承知の沙汰なので生徒はきっとに誘いを出さない。(出したとしても阻止するだろうが)

となると、と踊れるのはルーピンかスネイプかどちらかだ。(ダンブルドアのことを忘れているらしい)

 

突然が立ち上がった。

「あっ!私、人と約束してるんだった!!すいません。もう行きますね!」

そう言うとは部屋を出て行った。

 

 

 

 

残された2人。

しばらくの沈黙が続く。

その沈黙を破ったのはルーピンだった。

「セブルス。もうそろそろ決着をつけよう。」

「あぁ。我輩もそう思ってたところだ。」

 

第三ラウンド:何気に誘おうとしたので――勝者アルバス・ダンブルドア

 

 

next (次でやっと最後だぁ・・・)

 

★あとがき兼言い訳のコーナー★
ごめんなさい!!長すぎます(爆)
でも次で最後なので・・・頑張って読んでください!
次は一応、決闘です。でも決闘じゃないです(爆)
決闘シーン書けなかったので・・お許しください!!

 

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