まぁ、言わなくても分かるけど
多分彼は甘いモノが嫌いなんだと思うわ
とりあえず食えよ
「シーリーウースー」
グリフィンドール談話室
「な・・なんですか・・・・」
冷や汗を流す男、シリウス・ブラック
「ねぇ、今日はバレンタインだねーv」
にっこり笑う女、・クラウン
・・・手には皿、その上には茶色い物体が乗っている
「ねぇ、シリウス」
「勘弁!!まじ勘弁してくれ!!!」
「何よ!私が一生懸命作ったフォンダンショコラが食べれないっていうの!?」
「いや、お前が作ってくれて愛情が篭ってるのは十分わかる!だけど俺は甘いモンが大っ嫌いなんだよ!!!」
「シリウス!!ゴタゴタ言ってないで食べなさい!!!」
「嫌だ!!」
ギャ―ギャ―!!!!
喚き、暴れる二人を遠目に親友達は思った
「・・・今日も平和だねv」
「そうね、でもねジェームズ。私はあなたがいるだけで幸せだわ・・・v」
「僕もさ、リリーv君さえいれば、たとえそれが禁じられた森だろうが、スネイプがいる部屋だろうが、そこはパラダイスになるよv」
「ジェームズv」
「リリーv」
ラブラブべたべたな2人を横目に、リーマスは本を読みながらチョコを頬張り、
ピーターはいそいそと変身術で出された課題を片付けていた
早い話が、親友達はシリウス&を完璧に無視している
ソファ越しに、手に皿を持ったがじりじりともう片手を出す
「さぁ、シリウス。こっちへおいで・・・」
シリウスはソファの背もたれ部をぎゅっと握り締め、冷や汗を流す
「嫌だ・・・」
2人とも息が荒い
しばし沈黙だった
それはまるで両者共々、相手の隙を狙っているかのように
突然、がふっと息を零すかのように小さく笑った
それはまるでシリウスを嘲笑うかのようだった
「シリウス・・・これからアンタの事シリー(お馬鹿さん)って呼ぶわよ?」
言った途端シリウスの額に血管(怒りマーク)が浮き出た
「おまっ!!!!!」
「あー・・silly dog(バカ犬)の方がいい?」
「!さっきから言わせておけば・・・!!!」
その時一瞬の隙が出来た
ガバッ
「しまっ・・!」
先手を打ったのはだった
シリウスに馬乗りになる
傍から見たらとんでもない光景だ
「ちょーっ!まじ!!まじやめてくれって!!頼むから!!!ちゃん!!!」
「アンタに"ちゃん"付けされてもまるで嬉しくないわよ」
にっこりと笑い、フォンダンショコラにフォークを刺す
一口大をフォークに乗せ、シリウスの口元へもっていく
「だぁ・・・!!チョコくせぇ!!!」
「どうだ、いい匂いだろう!!はっはっは!!もっと嗅げ!!そして苦しめ!!お馬鹿ワンコめ!!!」
「むー!!ぐーー!!ヴー!!!」
「シリウス!口を開けなさい!!」
頑として口を開けようとしないシリウスに
は突然そのフォンダンショコラを自らの口に含んだ
そして――
恐らくここが談話室で、皆が、それも色々な学年のそれこそ1年生から7年生までいることを忘れてしまっていたのだろう
いや、寧ろ気にしねぇ!とまで言わんばかりの豪快さだ
そう、は豪快にシリウスに熱いキスをした
ぶっちゅう
「「「「「「「「!!!!!!!」」」」」」」」」」
今まで2人のこの喜劇とも言えるやり取りを見るのも恐ろしいと目をそむけていた寮生達が
一声にとシリウスに注目した
ジェームズもリリーも、リーマスもピーターも、
そして本人、シリウスも唖然だ
その光景を皆、顔を真っ赤にして食い入るように見入っている
シリウスも顔が真っ赤だ
は何度も位置を変えるかのように深く深く口付ける
そして
「ぐえぇえぇぇ!??!」
シリウスの口の中にフォンダンショコラをねじ込んだ
「ああああああまっっっっっ!!!!」
と、口を開けかけたシリウスはきょとんとした
「あ・・甘く・・ねぇ・・・?」
「でっしょ〜?」
自信たっぷりには言う
「フォンダンショコラは元々あまり甘くないモノだからさ!それにシリウスが食べれるように私、毎日頑張って研究したんだよ」
嗚呼・・そういえばは毎日、夕食前後、調理室を借りてくるって言っていつも走ってたっけな・・
それってこういうことだったんだ・・・
俺のために、俺が食えるために甘くならないためにはどうすればいいか、毎日毎日何度も作ってくれてたんだ・・・
シリウスは咄嗟にそう理解した
「・・・!!!!!愛してるぜ!!!世界の誰よりも愛してる!!!!!」
「シリウス!私もよ!!!」
ひしっと固く2人は抱き合った
その光景に談話室から温かい拍手が
何人かの生徒はそれを見て涙を流している
「・・・もっと俺たちの愛を深めたいと思わないか?」
「ええ、とっても思うわ」
「よし、じゃあ行こう」
シリウスはを抱きかかえ、拍手を送るグリフィンドール生に手を振り、笑顔を振り撒きその場を後にした
その後、2人が何をしたか・・・
翌朝、グリフィンドール生はそれを想像することで話は持ちきりだったとか
★End★
☆言い訳☆
ごめんなさい。思いっきりギャグが書きたかったんです・・・そしたらこんな意味不明な文に・・;
これもフリーです・・・これこそ誰も欲しがらないよ・・・