終わりのないストーリー
君を
彼は私を覚えていない。
それだけで胸が苦しかった。
でもそれを承知でここに戻ったんじゃないの?
そう、自分に言い聞かせないとやってけない・・・
辛い。
あなたに再び会えたことが。
苦しい。
あなたが無実で逃げ回っている事実が。
悲しい。
あなたが私のことを少しも覚えてないことが。
「リーマス。私、シリウスに会ったわ」
シリウスに会った次の日、朝早くリーマスの部屋へ行った。
「シリウスに?」
「あまり驚かないのね」
「あぁ。だって君はシリウスを救いにきたんだろ?なら会ってもおかしくはない。」
「彼に昔の夢を見させたの。」
「昔の?」
「そう。私がちょうど死ぬ間際のね。」
「それは・・シリウスにとっては辛いんじゃないのか?」
「ところが彼は私のことをまったく覚えてないのよ!しかもと名乗ったのにまるで気付かないの!」
「君が亡くなったことが相当ショックだったんだよ」
わたしだってショックだった。
誰にも言ってないけれど、わたしは君が好きだった。
これが恋という気持ちかは正直わからない。
けれど少なくとも友達以上に好きだった。
あの日。
ホグワーツの新学期の日。
列車で会った時、本当に嬉しかった。
だけど幼いを見て正直辛かった。
会えたのは嬉しい。
だけど彼女はもう死んでいる。
それを改めて知った気がした。
・・複雑だった。
「そういえばリーマス、最初の授業の受けは最高だったわよ」
「ありがとう。君にそう言ってもらえると嬉しいよ」
「あなた昔から防衛術得意だったものね。解りやすくて面白い授業だったわ。」
わたしはにそう言ってもらえるのがただ嬉しくて微笑んだ。
「でもリーマス。あなたまだ月が恐いの?」
痛いところを突かれた。
「・・・。その話しは・・」
「あら。いいじゃない。ねぇ、まだ月で怯えているの?」
はそうだ。
言いたいことはストレートに言う。
それは良いことなんだろうけど、たまにキズだ。
「まぁね。しかたないよ。僕は・・・人間じゃないんだから」
パチ
「・・?」
に頬を叩かれた。
それは力がこもってなくてあまり痛くなかったけど、
の悲しそうな顔がとても痛かった。
「そんなこと言わないで。あなたは立派な人間よ。」
そんなことを言ってくれるが好きだ。
はわたしの正体を知った時も
『だから何?別にリーマスはどんな姿でもリーマスでしょ?』
と、笑顔で受け入れてくれた。
すごく嬉しかった。
思えば。
わたしの初恋の人なのかもしれない。
今ではこの気持ちが行き過ぎた友情なのか、それとも引きずっているだけの愛情なのかもわからないけど。
でもわたしは今でものことが大好きなんだ。
★あとがき兼言い訳のコーナー★
リマ君に愛されたい一心で最後の文を書き上げました(笑)
でも最近はシリウスに浮気気味v