終わりのないストーリー

 

 

 

 

再会

 

 

 

 

何週間か前に来た一通の手紙。

ホグワーツからだった。

内容は、わたしに教師になってほしいとのこと。

ろくな職に就けなかったわたしにとってすごく嬉しいことだった。

すぐに返事を書いた。

『喜んで引き受ける』と。

その日の夜は中々眠りにつけなかった。

 

 

気持ちが昂ぶっていて駅に早く着いてしまった。

久しぶりに乗るホグワーツ特急。

とりあえず席を取って、そこで居眠りでもしよう。

 

 

列車の中で眠っていた。

遠くから子供達の笑い声がする。

「ここしか空いてないねー。」

「あっ。でも誰かいるよ?」

あぁ、ホグワーツの生徒か。

「でもここしか空いてないし・・・座っちゃおうか?」

3人・・くらいだろうか?

「この人、誰だと思う?」

男の子が言った。

「ルーピン先生。鞄に書いてあるわ。R・J・ルーピン教授って」

女の子の声だ。

「一体何を教えるんだろ?」

「決まってるじゃない。空いているのは1つしかないでしょ?『闇の魔術に対する防衛術』よ」

がらっ。

また誰か入ってきた?

「みんなここにいたの?探したわ」

どこかで聞いたことのある声だ

「あっ!。僕達こそ、探したよ!」

まさか・・・いや、そんなはずはない。

「あ・・れ?その人・・」

「あぁ。ルーピン先生。新しい先生だよ。」

「たぶん防衛術のね」

「リーマス・・・」

知ってるの?」

「えっ?ううん!知らない!」

「ふ〜ん。ま、何はともあれこの人がちゃんと教えられるならいいけどね。」

「ロン。どういう意味よ?それは」

「強力な呪いをかけられたら一発で参っちまうように見えないか?」

「ロン。大丈夫よ。この先生はそんなヤワじゃないわ。とてもしっかりしてるんだから。防衛術も得意だし」

この口調。

まさか本当に彼女か?

「・・、なんだか知り合いのような口調だね。」

「えっ!?あ〜・・・いいえ。こんな人知らないわ。ただ・・その・・・女のカンってやつよ。」

 

ちがう。

ウソだ。

彼女はわたしのことを知っている。

私の名前を知っているし、防衛術が得意だということも。

彼女は本当にあのか?

 

それから大変なことが起こった。

列車がいきなり止まり、明かりがいっせいに消えあたりが真っ暗になった。

子供達が騒ぎ出した。

「静かに!」

こんな時にパニックに陥るのはまずい。

「動かないで」

と、そこへあいつが来た。

「・・ディメンター!」

が呟いた。

「きゃー!ハリー!!!」

くそっ。奴を追い出すにはあれしかない。

「「エクスペクトパトローナム!」」

わたしとは同時にパトローナスを出した。

「ルーピン先生・・」

そうが言った。

はまさにあのだ。

忘れるわけがない。

でもなぜ・・?

その時、ハリーが目覚めた。

「う・うーん」

「ハリー、大丈夫かい?」

「あぁ、ロン。何が起こったの?どこに行ったんだ――あいつは?誰が叫んだの?」

「誰も叫びやしないよ」

「でも、僕叫び声を聞いたんだ」

パキッ。

わたしは板チョコを取り出し人数分に割った。

「さぁ、食べるといい。気分が良くなるから。」

「あれは何だったのですか?」

「ディメンター。吸魂鬼だ。・・・さて、わたしは運転手と話してこなければ。
あー、ミス・・・?ちょっといいかな?手伝ってもらいたいんだが・・」

「わかりました。行きましょう、ルーピン先生。皆はここで待ってて」

「では、失礼」

そう言葉を交わすとわたし達はコンパートメントの外に出た。

横には恐怖に震え上がった生徒とハリーがいた。

 

確信した。

彼女はあのだ。

 

 

★あとがき兼言い訳のコーナー★
長っ!でもやっとヒロインさんがまともに会話してるシーンが書けました。
途中の会話、誰がどのセリフを言っているのか詳しく知りたい人は3巻を読みましょう(笑)
ちなみに私は3巻を片手にこの話を書いてます。