終わりのないストーリー
朝に
『一度、リーマスに逢いたい。』
なぜか、シリウスの声が聞こえた気がした。
僕だってシリウスに逢いたい。
真実を、この目で、この耳で確認したい。
本当にシリウスはジェームズ達を・・・?
まだ信じることができない。
満月をなんとか切り抜けてやっと夜が明けた。
体がひどくだるい。
なんだか・・疲れた。
どさっ。
ベッドに倒れ込む。
カーテンの隙間から差し込むまだ昇りきっていない朝日がまぶしい。
今日は天気がいいんだろうな。
それなのにこんなに体調が悪いなんてツイてない。
幸い、今日は授業もないけど。
昨日の夕方、にしたことを思い出した。
顔から火が出るほど恥ずかしいことをした。
それに最低なことを・・・
「なにやってんだろ・・・」
の涙が頭から離れない。
別にを泣かせたいわけじゃない。
だけどあの時、を自分のものにしたくて。
・・・シリウスの言葉を忘れたわけじゃない。
まだ殺されたくないし(笑)
だけど・・あんなこと言っておきながらを手放してるじゃないか。
を泣かせてる。
を不安にさせてる。
に心配をかけてる。
・・・許せないよ。
それでもはまだシリウスのことが好きなんだ。
シリウスのことを想ってる。
シリウスのことを愛している。
シリウスを救おうとしている。
・・納得いかない。
僕ならきっとを幸せにできる。
だけど、は一度死んでいる。
これからもずっとここに留まるのだろうか?
それとももう一度i逝ってしまうのだろうか?
・・それは辛すぎるけど・・・。
コンコン
ドアを誰かが叩いた。
勘弁してくれよ。
こっちは調子が悪いってのに。
それにまだ朝早い。
・・いいや。寝たふりしよう。
コンコン
・・・・・
コンコン
・・・・
しつこいなぁ・・・。
かちゃ。
なっ?!勝手に入ってきた?
「リーマス・・?寝てるの?」
!?
何で・・・
「リーマス?」
ダメだよ。まだあわせる顔がない。
ずっと寝たフリを続けているとはゆっくりと僕のほうに歩み寄ってきた。
は僕の寝ているベッドに静かに座った。
が寝ている僕の髪を撫でる。
そして・・
「リーマス。寝たままでいいから聞いて。
昨日はごめんなさい。突然のことだったから・・・・・・私は・・・最低よね・・」
最低なのは僕だ
「私はあなたのことは好きよ・・・ただシリウスとは違う感情なだけ」
そんなのわかってる
「私、頑張るわ。だからあなたも頑張って。現実から逃げないで、それを受け入れて・・・」
「それじゃあ、また来るわ。お茶とお菓子で歓迎してね」
・・・・。
「リーマスってば何でも顔に出るんだから。私に対して寝たフリするなんて10年早いわよ(笑)」
ばれてたか・・・(笑)
が出て行った。
ドアに向かって僕は小さく言った
「歓迎するよ・・だからまた逢いに来て」
友達でもいい。
恋人になれないなら最高の友達になればいい。
今日は幸い授業もない。
体調はよろしくないけど今日は絶好のチャンスだ。
場所はなんとなくわかってる。
行動は昼すぎだな。
「待ってろよ、シリウス」
★いいわけ★
やっと前に進めそうです。
しかしここから原作無視になります。
なぜならまるで沿ってません。今までもだったけど(笑)
とにかくここから原作無視の結末も無視の話になる予定です。